ワガドゥグー市公立小学校への
伝統音楽教育派遣プロジェクト
西アフリカ・ブルキナファソ、ワガドゥグーの
子どもたちに 伝統音楽 を届ける試み。
私たちはいま、西アフリカのブルキナファソ・ワガドゥグーで、現地の音楽家たちとともに一つの試みを進めています。学校のなかで、ブルキナファソ自身の伝統音楽を子どもたちに教えるという試みです。
なぜいま、ブルキナファソなのか
西アフリカの伝統音楽は、何百年ものあいだ グリオ(Griot) と呼ばれる人々によって口伝で受け継がれてきました。文字に書かれず、楽譜にも残されず、人から人へ受け渡されてきた音楽です。しかし今日、その継承は揺らいでいます。
コミュニティ儀礼の縮小、商業音楽の流入、楽器の素材となる植物の入手困難、若い世代の進学志向の高まり ── これらが複合的に作用して、グリオたちは自分の子弟を伝統音楽の道ではなく学校教育の道へと進ませ、他の職業に就かせる選択を迫られるようになっています。世代をまたぐかたちで、伝統音楽の継承基盤そのものが揺らいでいるのです。
そこで合同会社FTミュージックオフィスは、現地の協会 ADEC/BF-J(ブルキナファソと日本の文化交流のための協会)を通じて、「学校教育のなかで伝統音楽を教える」という形を提案しました。この構想には、ワガドゥグーのグリオの音楽家たちと、ワガドゥグー市当局の双方から、計画段階から賛同が寄せられています。
具体的に行うこと
ワガドゥグー市公立小学校に、伝統音楽の指導者(グリオ)を派遣し、児童に対して直接的な音楽授業を行います。授業は週2回、1コマ60〜90分。6人編成の小グループで、児童一人ひとりの適性に応じた指導を行います。
使用するのは、ジャンベ、ベンドレ(太鼓)、タマニ(鼓)、カニヤ(金属楽器)、マラカス、バラフォン(木琴)の6種類。グリオたちが自らの手で作る楽器です。
将来的には、これらの楽器を学校に寄贈し、授業のみならず学校行事においても継続的に演奏される教育資源として根付かせていくことを目指します。授業はいつか終わります。しかし楽器が学校に残れば、子どもたちはそのあとも触れ続けることができます。一つの楽器が、一つの時間の始まりになります。
三者連携の体制
本事業は、日本側、現地側、行政連携の三者が、それぞれの持ち分を担い合って進めます。誰かが誰かに恵むのではなく、それぞれの責任分担のもとに成り立つ事業です。
FTミュージック
オフィス
市当局
Support the Project
楽器を、一緒に作っていただけませんか
このプロジェクトでは、楽器1個から支援していただけます。お寄せいただく支援金は、そのまま現地で使われる楽器そのものになります。ご希望の方には、楽器に支援者のお名前を刻印してお届け先(学校)に渡します。その楽器は、子どもたちが日常的に使い続ける楽器になります。
※ お名前の刻印は、ベンドレ・タマニ・ジャンベ・バラフォンへのご支援に対するご返礼として承ります。決済完了後、ご支援者さまにメールにてご案内いたします。
※ 現地での活動報告および楽器の写真は、すべてのご支援者さまにメールにてお届けいたします。
※ 支援金額には、楽器の現地原価のほか、運営費・送金コスト・決済手数料等を含みます。為替の状況により、金額は今後やや変動する可能性があります。
※ ご支援は QRコードまたは Support → リンクから、PayPal の安全な決済ページに移動して行っていただけます。PayPalアカウントをお持ちでなくても、クレジットカードでご支援いただけます。
協賛企業様へ
本事業には、年間契約を含む5つの協賛プラン(30万円〜2,000万円/年)もご用意しております。
事業の趣旨・予算・実施体制を含む詳細は、企業向けページにてご案内しております。
これまで歩んできた道のり
大阪・関西万博 ブルキナファソナショナルデー
万博ブルキナファソナショナルデーにおいて、自主催事として、藤家溪子作曲・ブルキナファソの音楽家たち共同制作によるオペラ「LÀ-BAS OU ICI...」を上演。内閣官房 国際万博交流プログラムを背景に、ブルキナファソと奈良県橿原市がパートナーシップを結び、橿原市立金橋小学校の児童およそ70名が賛助出演しました。
橿原市委託事業 ── 本事業の先行企画として
万博公演に続き、奈良県橿原市からの委託事業として、ブルキナファソより音楽家を招き、金橋小学校5年生児童への伝統音楽の演奏指導と楽曲提供を実施しました。「橿原・高市こども音楽会」への児童たちの出演をサポートし、レンタル期間終了後には使用した楽器を学校へ寄贈。日本の子どもたちが、西アフリカの楽器に直接触れる経験を得ました。
※ 児童の顔は、ご本人とご家族のプライバシー保護のため一部処理しております。
ADEC/BF-J 設立、パイロットフェーズ開始へ
ブルキナファソ政府との協働で文化交流を継続発展させていく目的で、現地に ADEC/BF-J(ブルキナファソと日本の文化交流のための協会)を設立。2026年5月、第8行政区 Bissighin の公立小学校4校を対象とするパイロットフェーズ第1期(3か月)を開始予定。続く第2期(3か月)を経て、ワガドゥグー市全域への段階的展開を目指します。
これは「援助」ではなく、文化と文化の出会いです
ブルキナファソは現在、自分たちの文化と価値観を取り戻そうとしている国です。それは、かつて日本が「外から学びつつ、自分自身を失わない」ために重ねてきた営みと、どこかで響き合っています。
本事業は、一方が他方を助けるという構図ではありません。子どもたちのもとに楽器を届けることを通じて、二つの文化が、それぞれの場所で、それぞれの音を続けていくための小さな支えをつくる試みです。
本事業は、日本政府の対アフリカ政策と直接連動するものではありません。その分、政府ラインを超えて、人と文化が直接出会う関係を築いていく場として、長く続けていきたいと考えています。